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中国新聞 2012年10月20日付 文化(15面) ネット上のソースなし

論考2012
武田 徹

領土問題 国民の実利を
経済や文化 議論幅広く
 尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐって日中間の緊張が高まっている。8月15日の香港活動家による上陸事件後に、日本政府は尖閣諸島の国有化を断行。中国側は強く反発し、各地で反日デモが起こる中、野田佳彦首相は国連総会の会見で「尖閣諸島は歴史上も国際法上もわが国固有の領土であり、領有権の問題は存在しない」と表明した。
 しかし、言うまでもなく、領土問題は存在している。歴史を遡れば、尖閣諸島は古来、琉球と台湾漁民の間で領有が争われてきた場所。それが日中間の問題として引き継がれた。それぞれに根拠を示して領有の正当性を主張し、「領土問題は存在しない」と言い張るところがまさに領土問題の実在を示している。

尖閣「棚上げ」論

 ただし問題が表面化しなかった経緯があった。1972年の日中国交正常化交渉の席で周恩来は「小異を捨てて大同につく」と述べた。「小異」、つまり尖閣諸島の領有については日中間で見解の相違があるが、それについては触れず、国交正常化という「大同」を目指す。それが周恩来と田中角栄の合意だった。
 この延長線上に鄧小平が日中平和友好条約締結時に唱えたとされるのが、いわゆる「棚上げ」論だった。つまり日本との経済協力関係樹立を優先させ、領土問題の議論を先送りする。これは日本に極めて有利な条件だった。尖閣諸島は日本側の実効支配下にあり、その状態のまま維持することを中国が認めたのだから。
 だか、他でもない、日本政府がせっかく手に入れた有利な均衡状況を自ら壊してゆく。2010年に海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事件が起きた時、当時の菅直人首相は逮捕した中国人船長への対応を「日本国内法によって粛々と行う」と述べた。日本が国内法適用を言い出せば、中国も同じ立場を取るようになる。領土問題とは鏡に己の姿を映すようなもので、拳を振り上げれば相手も同じことをする。
 そこに加えて今回の国有化だ。野田政権にしてみれば東京都が尖閣諸島を購入して、船だまりなどの固定施設を造る強硬姿勢を示していたため、機先を制そうとしたのだろうが、その論理は中国の一般市民には通用しない。かくして中国では日本の国有化への「何らか」の対抗措置を政府に求める声が高まる。
 こうした緊張の高まりの果てに、もし日中の軍事衝突に至ったら…。確かに日米安保条約には、日本の施政地域への武力攻撃があれば米軍は軍事行動を取るとする条文があり、尖閣有事の際に米軍の出動は理論上あり得る。しかし、米軍が動く場合は米議会の承認が必要だし、出動しようとしてもその前に中国の弾道ミサイルが在日米軍基地を破壊して制海権、制空権を中国側が一気に掌握、尖閣諸島に上陸、領有宣言に至るのではないかと予想する軍事評論家もいる。いずれにせよ、中国が軍事力でも「棚上げ」論時代の比でなくなっているのは疑いえない。

「私物化」を危惧

 もちろん、かつて日中関係改善を優先させたのと同じく、米中関係を考慮して中国が矛を収める可能性はあるだろう。国民のために領土があり、領土のために国民がいるのではないのだから、自国民に物理的、経済的ダメージを与える国境紛争を回避するのは当然だ。だが時としてそんな自明の理が覆され、「勇気ある領土死守」が称揚される。元外交官の孫崎享氏の著作「日本の国境問題」によれば、国境問題が緊張する時にはそれを利用して「国内的基盤を強化しようとする人物」がいるそうだが、その種の領土問題の「私物化」が事態をエスカレートさせ、一線を越えさせる。
 戦後ドイツは第2次大戦の敗戦で石炭や鉄鉱石資源が豊富なアルザス・ロレーヌ地方のフランスへの割譲を余儀なくされたが、その奪還を求めず、欧州共同体の構築に専心した。結果的にドイツはEUの中核国となり、アルザス・ロレーヌ地方の名目的な領有権を失った以上の利益を得た。
 このように領土問題は国としてのメンツや一部の人たちの信念の実現といった狭い文脈ではなく、経済や文化にまで広く及ぶ国益や、国家を超えた公益の実現という観点から、国民の実利を求めて議論されるべきだ。それが今の日本にできているか。領土問題という鏡に映して、あらためて自分たちの姿を眺めてみる必要があるだろう。 (恵泉女学園大教授)

写真 海上保安庁の巡視船に挟まれて航行する中国の海洋監視船「海監27」 (2日、沖縄県・尖閣諸島久場島沖で共同通信社特別機から)



「日本がすべて悪い」の一言で済む事を、長々と語ってるとはご苦労なことで。
中国にえらく甘い論評だな。


>歴史を遡れば、尖閣諸島は古来、琉球と台湾漁民の間で領有が争われてきた場所。それが日中間の問題として引き継がれた。

「引き継がれた」って言ってるけど、識者様は台湾(中華民国)と中華人民共和国が同一のものだという認識なのか。
そもそも、中国や台湾が尖閣諸島の領有権を主張しだしたのは、1971年以降じゃねえか。
1971年に主張しだしたのも、1968年に尖閣諸島付近の海底調査の結果、東シナ海の大陸棚に石油や天然ガスなどの大量地下資源埋蔵の可能性があることが指摘されたのが大きな理由だろうし。
それに台湾、中国とも、1970年以前に用いていた地図や公文書などでは、尖閣諸島が日本領であると認識している。
尖閣諸島問題(WIKIPEDIA)
尖閣諸島に関するQ&A (外務省)


>2010年に海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突事件が起きた時、当時の菅直人首相は逮捕した中国人船長への対応を「日本国内法によって粛々と行う」と述べた。日本が国内法適用を言い出せば、中国も同じ立場を取るようになる。領土問題とは鏡に己の姿を映すようなもので、拳を振り上げれば相手も同じことをする。

識者様は何か勘違いしているようだけど、中国の漁船が日本の領土に侵入し海上保安庁の巡視船に意図的にぶつかってきたんだぞ。
自国の領土に侵入されても黙ってみてろとでも言いたいわけか。
武田徹は、自分の家に他人が勝手に侵入してきて暴力を振るっても、何もしないのかな。


>その論理は中国の一般市民には通用しない。

中国共産党が、国民にさんざん嘘を教えてきたことのツケを、日本が払わされるなんて勘弁してほしいもんだが。


>米軍が動く場合は米議会の承認が必要だし、出動しようとしてもその前に中国の弾道ミサイルが在日米軍基地を破壊して制海権、制空権を中国側が一気に掌握、尖閣諸島に上陸、領有宣言に至るのではないかと予想する軍事評論家もいる。

どの軍事評論家がそんなことを予想しているのはか知らんが、米軍基地を破壊されてアメリカが黙っているわけはないと思うが。
その予想通りになれば尖閣の問題だけではなく、全面戦争になるだろ。


>国民のために領土があり、領土のために国民がいるのではないのだから、自国民に物理的、経済的ダメージを与える国境紛争を回避するのは当然だ。

中国共産党が「国民のために」とか考えているとでも言いたいのか。


>元外交官の孫崎享氏の著作「日本の国境問題」によれば、国境問題が緊張する時にはそれを利用して「国内的基盤を強化しようとする人物」がいるそうだが、その種の領土問題の「私物化」が事態をエスカレートさせ、一線を越えさせる。

仮にも識者様が、他人の著作を持ち出さないと主張もできないのか。
その著作は読んでいないけど孫崎は、石原都知事や安倍自民党総裁のことを言いたいのかな。


>戦後ドイツは第2次大戦の敗戦で石炭や鉄鉱石資源が豊富なアルザス・ロレーヌ地方のフランスへの割譲を余儀なくされたが、その奪還を求めず、欧州共同体の構築に専心した。結果的にドイツはEUの中核国となり、アルザス・ロレーヌ地方の名目的な領有権を失った以上の利益を得た。

その論法だと、戦後日本が第2次大戦の敗戦で、尖閣諸島を中国に割譲していないとおかしいんだが、そんな歴史的事実があったとは知らなかった。

コメント

棚上げしている間に軍事力をつけたシナが領土的野心を示しているのに、棚上げ論が日本に有利だなんておかしい。なんでドイツとフランスを例にだすの?シナのことなんだからチベット、ウイグルをとりあげてくれよ。
2012/10/24(水) 12:54:19 | URL | 剣士 #-[ 編集]

最近の論調としては、尖閣問題の影響で日本の貿易赤字が大変といったものですね。確かに要因のひとつではあるけど金額としては微々たるものでしょう。本当の理由は原発を止めたために原油の輸入量が増えたことと円高、そして世界的な不況による需要不足でしょう。どうもこの新聞には意図的なミスリードの匂いがぷんぷんする。それとも僕がひねくれているだけか。後者であってほしい。だって日本の新聞が他国の国益を優先するようなおぞましいことはあってはならないから。
2012/10/25(木) 10:24:02 | URL | 剣士 #-[ 編集]
うーん、先を越された
私もブログに書こうと思っていたところ。

私が最も違和感を覚えたのは、「琉球と台湾漁民の間で領有が争われてきた場所、それが日中間の問題として引き継がれた。」である。

駅弁以下のホカ弁大学と雖も卑しくも「デーガク」教授なら歴史を学んでから発表してもらいたい。女子学生の脂粉に脳細胞が溶解したか。

アルザス・ロレーヌ地方のフランスへの割譲は敗戦のもたらした結果であり、国際法上何の違和感もない。尖閣諸島とは本質的に違うものである。

どこの国の回し者なのか。地方紙とはいえこんなデタラメな論考が掲載されることに、当にメディアの劣化を痛感する。
2012/10/29(月) 18:20:38 | URL | ステディベア #yyww/WC6[ 編集]
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